NATURAL FARMING
自然農園なな色の空は、この地球という限られた丸い星の上で「自然を壊さず、弱者を搾取せず」、全ての人々が平和で持続的な生き方を可能にするために、自然を壊さない農のあり方と、「競争・奪い合い」から「協力・分かち合い」への生き方の転換を可能にする学びを深める「学舎(まなびや)」として2003年に福島飯舘村で始めました。しかし、2011.3.11の福島原発事故により三重県での再開となりました。
なな色の空の農園の基本方針は「自然を収奪せずに、自然に沿う農業をする」ということです。ここで言う、自然とは「自然の森」をモデルにしています。
自然の森は耕さなくても常に土が柔らかく、肥料をやらなくても肥沃さを保ち、農薬を使わなくても虫や病気の問題がなく、植物の光合成による炭水化物の生産性は農地の2倍ほどあります。
自然農業とは自然の森がどのようにして、土を守り、肥沃にし、生態系のバランスを保ち、虫や病気の害を防ぎ、太陽、雨という自然のエネルギー、資源を最大限に利用できるのかということを、学び、農業の具体的な技術として応用する農業です。
なな色の空の農園の基本姿勢は以下の4つです。
1. 完全無農薬、無化学肥料
自然の生態系を乱して、人間の健康を害する農薬や化学肥料を一切使いません。
農産物は食べ物です。食べ物に「虫や病気を避けるため」とか「商品価値を高めるため」といって、
「毒物」を使うことは、すべきではないと考えています。
自然は循環しています。投入された毒物は多くの生物を害し、最後に人間自身に帰ってきます。
2. 多様性
自然の森には、病虫害の元になる虫も微生物も住んでいますが、大発生して、病虫害を発生させることは決してありません。それは、多様な植物、動物、微生物によって生態系のバランスが保たれているからです。
しかし、農地では人間が食べる作物や、お金になる作物だけを一度に沢山作るため、単一性になりがちです。この単一性が生態系のバランスを崩し病虫害発生をまねく主な原因です。
農園ではなるべく多くの種類の野菜、穀物、豆、ハーブなどを植え、輪作をし、また、果樹などの木々をうえ、多様性を富ませ、病虫害と呼ばれる虫や微生物が共存しつつも大発生しない健全な農園の生態系バランスを保つことを目指しています。
3. 不耕起・草生栽培
生きている豊かな土を保つためには、土の表面を自然の森のように植物や枯れ草などで覆い、土の表面を太陽や雨に直接さらさないことが肝要です。それは、土の中で最も栄養が豊かであり、微生物の活動が活発な「表土」まもり、流出を防ぐという意味を持っています。
そのために基本的に不耕起・草生栽培をしています。やむを得ず耕すことになった場合、草マルチなどで、表土を太陽や雨にさらさないことを心がけています。
4. 循環(有機物の還元)
自然の森では誰も肥料を入れたり、耕したりしませんが、土は年を経るごとに豊かになってゆきます。それは、太陽の光を光合成によって取り込んだ植物の生産物が、全て、土に返り、循環しているからです。
しかし、農地では田畑から農作物を収穫しますので、結果的に「収奪」がおこってしまい、自然の森のような完全な循環をすることができません。この「収奪」が、土壌劣化の主な原因です。
そのため有機物の循環を補うことが必要になってきます。農園では基本的に土を肥やすのは草であると考え、畑や土手や道に生える草を農地に還すことによって基本的な有機物の還元を行います。草だけでは足りない場合、米ぬか、油粕、堆肥などを必要に応じて補います。
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* ここに述べたは基本的な考え方を詳しく知りたい方は、Lessons From Nature をご覧ください。
BRICK OVEN BUILDING
石窯の基本的構造は「土台」、の上に「焼窯」がのり、焼窯を囲む断熱材を保持するための「側面壁」という3つの構造になっています。このコースでは、参加者全員で石窯の本体である「焼窯」を1つ作り上げます。この製作実習を通して、石窯作りの基本(耐熱レンガの選び方、扱いかた、組み方)、耐熱セメントの扱い方、など石窯を実際に作ることによって、その詳細を学びます。
「土台」「側面壁」は、講義を通して作り方を学びます。
5泊6日のコースが終わったときに、参加者全員が、石窯を作るために必要な、基礎知識と技術を身につけることがでる、というのがこのコースの目的です。
ご自分で本格的な石窯を作ってみたいという方の参加をお待ちしております。
定員: 申込者が5名以上で開催します。
コース費用: 65,000円
{講習料: 35,000 円、 宿泊費 30,000 円 (5 泊,15 食)}
☆ 講習料には講義、実習、設計図、教材等が含まれます。
コース概要: 5泊6日の日程で以下の実習、講義を行います。
☆ 石窯の焼窯本体作り方の実習
☆ 土台、側面壁の作り方の講義、
☆ 石窯の基本構造と原理に関する講義
☆ 石窯作りに必要な材料の入手の仕方など
*石窯の型はケベック式というものです。ローマ式とかエジブト式とも呼ばれ、焼床と薪の燃焼室が同じ所というオーソドックスなものです。石窯のパンを焼く焼床の広さは横幅110cm奥行120cm高さ42cmです。飯舘村のなな色の空で製作し使っていてたものと同じものです. この窯の基本設計はAlan Scottoという人で、Break buildersと言う名前の、パンと石窯の作り方を書いた本を書いています。その基本設計を元に、日本で手に入る石窯の材料をベースにして、作りやすいように設計し直したものです。
この石窯の特徴は
1.燃料効率が非常に高い。
2.窯の中での薪の点火、燃焼が容易である。
3.パンを焼くとき、場所による焼ムラがない。
4.長期使用による、土台、壁のひび割れ、崩落がない
5 薪を燃やした後の灰などの処理が簡単にできる。
普通、石窯を3時間ほど暖めると、2~3回ほどパンを焼けるというのが、一般的な石窯です。しかし、この窯の燃料効率は非常に高く、最高の状態で使えるとき、一回の燃焼で13回以上パンを焼けるという記録を持っています。この高効率性は独自の構造によるものです。また、 なな色の空で、パンを焼いていたとき、焼ムラができないこと、そして、簡単に焼けることに驚いていました。
石窯パンのベーカリーやピザ焼き体験工房などを始めたい方に,お勧めの石窯です。